Appleがモバイルチップ「Apple A14 Bionic」を発表した。
業界初の5nmプロセスチップで、トランジスタ数はApple初の100億を超え、ヘテロジニアス構成で、マトリックス積和算命令拡張を備えているため、CPU性能は40%アップ。ニュートラルエンジンのユニット数は16コアに倍増し、A13チップの倍以上の性能が実現可能となった。
A14の最大のポイントは、5nmで製造されている点だ。AppleのAシリーズは、最先端プロセスをいち早く使う製品。つまり、もっとも進んだ半導体がApple A14だ。
しかし、1世代進んだわりには、トランジスタ数は増えていない。Appleの最近のAシリーズのトランジスタ数の増加にはパターンがある。たとえば、7nm世代最初のApple A12は69億、2世代目のApple A13は85億となっている。
今回は、5nmノード世代への移行の最初のチップなので、トランジスタ数は抑えているはずだ。この手法は、製造コストが高騰している対策案でもあり、チップ全体の消費電力を抑えるためでもある。
来年、第2世代の5nmプロセスに移行することで、さらにトランジスタ数を増やすことだろう。
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